チャットレディを辞めたいと感じたら?契約・法律・実務のポイントまとめ

こんにちは!ちょこ札幌事務所スタッフです。
この記事では、チャットレディ経験者の視点を織り交ぜながら、「チャットレディを辞める理由」のランキングや背景、契約形態ごとの違い、円満に退職するための手続きや手順、さらに辞める際に起こり得るトラブル(報酬未払い・違約金・引き止め・個人情報漏洩など)の対処法まで、詳しく解説します。
退職時の交渉術や円満退職のコツ、アカウント削除・個人情報の守り方、困ったときに頼れる相談先も取り上げます。チャットレディを辞めたいと考えている方が安全に次の一歩を踏み出せるようにまとめました。
深夜、自宅のパソコンに向かってカメラ越しに笑顔を作る由美(仮名)。副業で始めたチャットレディの仕事も半年が過ぎましたが、最近は心身の疲れから「もう辞めたい…」という思いが募っています。
しかし、事務所のスタッフから「簡単に辞められない」と聞かされて不安に…。実はチャットレディの仕事は離職率が非常に高く、1年以内に約9割の女性が辞めてしまうとも言われています。
なぜこれほどまで辞める人が多いのでしょうか? そして辞めたいと思ったとき、どんな契約・法律・実務上の注意点があるのでしょうか?
チャットレディが辞めたくなる典型的な理由ランキング

まずは、多くのチャットレディが「辞めたい」と感じる理由を見てみましょう。人によって事情は様々ですが、よく聞かれる典型的な理由をランキング形式で紹介します。その背景にどんな問題があるのかも解説します。
第1位:思ったほど稼げず、割に合わない
「高収入」を期待して始めたものの、実際には待機時間が長く思うように稼げないことが最大の理由です。チャットレディは完全歩合制が多く、お客さんが来なければ収入ゼロの日もあります。長時間待機しても誰も来ないと、「こんなに時間を使って月収がたった○○万円?」という状況になりがちです。
普通のアルバイト並みの収入しか得られず、「これなら他のバイトの方がマシ」と感じて辞めてしまうケースも多いようです。特にコツを掴むまでの試行錯誤期間にメンタルが持たず辞めてしまう新人も多数います。
第2位:精神的ストレス(過激な要求や客対応の辛さ)
チャットレディの仕事はメンタル面の負担も大きいです。顔の見えない男性客から心ない言葉を投げかけられたり、下ネタや過激なアダルト要求を当たり前のように求められたりすることも多々あります。
健全な「ノンアダルト」路線で始めたとしても、「結局は裸を見せる展開になる」「エッチな要求を断れない」といった状況に陥りがちで、「もう下品なやり取りに耐えられない…」という精神的疲弊から辞める決断をする人もいます。
さらに、お客から悪口を言われたり無理な要求をされ続けると、メンタル的に限界を迎えてしまうのも無理はありません。こうした心のストレスが蓄積し、「メンタル的にきつくなったから辞める」という人が非常に多いのです。
第3位:身バレ・プライバシーへの不安
チャットレディはネット上で顔や姿をさらす仕事だけに、プライバシーや安全面の不安も理由として挙がります。たとえば「知り合いにバレたらどうしよう」という恐怖や、実際にストーカー被害に遭いそうになった、遭ってしまったというケースもあります。
また、自分の配信映像やスクリーンショットが無断でネット上に流出してしまうリスクもゼロではありません。このように身バレや情報漏洩の不安から、「もうこの仕事を続けるのは怖い」と感じて辞める人も少なくありません。
第4位:事務所やスタッフへの不満・ミスマッチ
働く環境自体が理由で辞めるケースもあります。具体的には「事務所スタッフとの相性が合わない」「募集時に聞いていた話と実態が違う」「サポートが不十分で困っても助けてもらえない」といった不満です。
例えば、「自由と聞いていたのに実際は厳しいノルマが課せられていた」など、事前説明と実態のギャップに失望して辞めるケースもあります。「こんな事務所なら他のもっと良い事務所に移籍したい」と感じたり、実際に移籍先を見つけたことで現事務所を辞めるケースもあります。人間関係や会社方針のミスマッチも、辞めたいと感じる大きな要因です。
第5位:ライフイベント・体調など個人的事情
中にはポジティブな理由で辞める人もいます。例えば「結婚が決まったからもう夜の副業はやめたい」「昼間の就職先が見つかった」など、生活環境の変化による円満退職です。
他にも、夜型の不規則な生活で体調を崩したり、家庭の事情(育児・介護など)で続けられなくなったケースもあります。自分の目標や環境の変化に応じて、新しいステージに進むために辞めていく人も多いのです。
契約形態による違い:業務委託契約と雇用契約

チャットレディを辞める際にまず確認すべきなのは、自分がどんな契約形態で働いているかです。契約形態によって適用される法律や手続きが異なるため、注意が必要です。
チャットレディの雇用形態は大半が業務委託(業務請負)契約となっており、いわゆる会社との直接的な「雇用関係」はありません。ここでは、業務委託契約と雇用契約それぞれの違いと、辞める際の法的ポイントを解説します。
業務委託契約(個人事業主)の場合
チャットレディ事務所と業務委託契約を結んでいる場合、あなたは個人事業主(フリーランス)として仕事を請け負っている立場です。仕事の成果(チャットによる売上)に対して報酬が支払われ、働く時間や場所は基本的に自分の裁量で決められます。
メリットは自由度の高さですが、その反面、収入は完全出来高制(歩合制)なので安定せず、社会保険や税金の手続きもすべて自己責任となります。収入は給与ではなく報酬となり、自分で税金を納める必要があります。
業務委託契約では法律上、労働基準法は適用されません。そのため正社員のように有給休暇や失業保険があるわけでもなく、契約内容も労基法の制約を受けません。
例えば、契約書に「○ヶ月以内に辞めたら罰金◯万円」などと書かれていてサインしてしまった場合、一見有効に思えますが、内容が著しく不当で公序良俗に反する契約は無効と判断されます。
実際に「1年以内に辞めたら100万円支払う」といった違約金条項は無効になるので、仮に署名していても支払い義務はありません。なお、実態として指揮命令を受ける働き方なら、たとえ業務委託でも労働契約に当たると判断され、罰金条項は無効となります。
業務委託契約の場合、基本的には「辞めたい時にいつでも辞められる」のが建前です。契約上の取り決めにもよりますが、特に期限の定めがなければ一方的に契約解除をしても法律上のペナルティはありません。
ログインしなければ報酬も発生しないため、連絡せず放置=実質的な退職ということも可能ではあります。ただし、後述するように未払い報酬の清算や個人情報の削除などのために、できれば正式に退会手続きをすることをおすすめします。
雇用契約(アルバイト・社員)の場合
ごく一部ですが、チャットレディを募集する事務所の中には、業務委託ではなくアルバイト・社員などの雇用契約を採用している場合もあります。この場合、法律上は通常の労働者扱いとなり、労働基準法などの保護を受けます。
給与は「報酬」ではなく賃金(給与)として支払われ、源泉徴収や社会保険の適用もあるでしょう。雇用契約では会社の就業規則も適用されますから、退職時は通常のアルバイト・社員と同様に所定の方法で退職手続きを行います。一般には少なくとも2週間前(職場によっては1ヶ月前)までに退職の意思を伝え、退職届を提出するのがマナーです。
また、労働基準法第16条により違約金の定めは禁止されていますから、会社側が「途中で辞めるなら罰金を払え」という主張は無効です。仮に契約書に違約金条項があっても法的効力はありません。
要するに、自分が業務委託なのか雇用契約なのかによって、退職時の手順や注意点が変わります。ほとんどのチャットレディは業務委託ですが、念のため最初に交わした契約書を確認してみましょう。
円満に辞めるための手続きと手順(在宅・通勤別)

契約形態を踏まえた上で、実際にチャットレディを辞める際の具体的な手続きについて説明します。在宅チャットレディとしてサイトに直接登録している場合と、通勤チャットレディとしてプロダクション事務所に所属している場合とでは、退会の方法が少し異なります。それぞれの場合の適切な辞め方と注意点を見ていきましょう。
在宅チャットレディの場合:サイト上で退会手続き
在宅(自宅待機)型でチャットレディをしている場合は、基本的にサイト上の退会機能を使って手続きを行います。多くのライブチャットサイトにはマイページに「退会」ボタンやアカウント削除の項目が用意されています。それをクリックし、画面の指示に従って退会申請を行えば完了です。
ただし、退会処理を行う前に確認すべきポイントがあります。一つは、未精算の報酬(ポイント)が残っていないかという点です。チャットレディの報酬はサイトによって日払い・週払い・月払いなど様々ですが、多くのサイトや事務所では最低支払い金額(精算可能額)が1,000円単位や5,000円単位で定められています。
例えば精算単位が5,000円の事務所の場合、チャットレディを辞める際の精算額が4,900円であれば、報酬清算可能額に到達しないために、精算額の4,900円を受け取ることができません。
また、チャットレディを辞める際は、あらかじめ報酬精算可能額についての内容を契約書などで確認しておくことが大切です。報酬可能額は、自動的に精算してくれる事務所もあれば、自分で申請しなければ精算してもらえない事務所もあるため、精算額は直接交渉することが必要となります。
さらに、退会前に報酬の受け取り漏れがないよう注意しましょう。可能であれば、退会手続きをする前に最低支払額までポイントを稼いで精算申請をするか、事務局に問い合わせて残額を受け取る方法がないか確認すると安心です。
もう一点、後述する個人情報保護の観点から、退会ボタンを押す前に自分のプロフィール情報やアップロードした画像・動画を削除しておくことも大切です。退会後はアカウントにログインできなくなるため、事前に消せるものは全て消しておくと安心です。
サイト上の公開プロフィールや写真は退会すれば事務局側で削除されるのが通常ですが、中には対応がいい加減な運営もあります。念には念を入れて、自らデータを消去した上で退会処理を行いましょう。
通勤チャットレディの場合:事務所への連絡と退職手続き
通勤(店舗)型で事務所に所属しているチャットレディの場合、退職時には事務所スタッフへの連絡が必要です。具体的には、担当スタッフやマネージャーに電話・メール・LINEなどで「○月○日で辞めたい(退会したい)」と意思を伝えます。
口頭で伝えるのが不安な場合は、書面やメッセージで退職の意思を残すことをおすすめします。その際、以下のような丁寧な文面で伝えると角が立ちにくいでしょう。
例文:「一身上の都合により、〇月〇日をもちまして退会させていただきます。恐れ入りますが、退会処理と個人情報の削除をお願いします。今までお世話になり、ありがとうございました。」
ポイントは、退職希望日を明確に伝えることと、個人情報の削除にも言及しておくことです。事務所側も後腐れなく処理しやすくなります。
また、「辞めたい」と伝えた際に事務所から「休会という形にしておくから気が向いたら戻ってきて」など提案されることもあります。続ける気がないのであれば、遠慮せずきっぱり退会の意思を示しましょう。
事務所によって退職手続きのルールが違う場合もあるので、契約時に交わした書類(誓約書や契約書)に退職に関する取り決めがないか再度確認してください。
例えば「辞めるときは○週間前までに申し出ること」等が書かれている可能性があります。常識的な範囲であればそのルールに従って連絡した方が円満です。
連絡後は、最後の出勤日までにやっておくべきことを済ませましょう。借りている衣装や備品があれば返却し、ロッカーなど私物の整理も忘れずに。重要なのは未払い報酬の受け取りです。
在籍中に稼いだ分でまだ受け取っていない報酬がある場合、退職時に清算してもらいましょう。事務所によっては「○○円未満の端数報酬は次回出勤時に支払う」といった内規があることも考えられます。
最後に出勤していないと支払われない恐れもあるため、退職前に必ず賃金の支払い方法を確認し、必要なら事前に請求しておきます。
さらに、アカウントの削除確認も大切です。事務所経由でライブチャットサイトに出演していた場合、退会手続きは事務所側で行います。退職後もし自分でサイトにログインできるなら、早めにログイン情報を変更し、プロフィールや画像を削除しておくと安心です。
基本的には退会処理後に事務所側で削除してくれるはずですが、「退会したのにプロフィールが残っている」というトラブルも報告されています。念のため退会処理完了後に自分でもサイトを確認し、残っている情報がないかチェックしましょう。
最後に、感謝の気持ちを伝えて円満に去ることも大切です。特にお世話になったスタッフや、仲の良かった同僚チャットレディがいれば、一言お礼を伝えると良いでしょう。良好な関係で辞めておけば、後々何かあった際に相談しやすくなったり、トラブルを避けやすくなる場合もあります。
トラブル事例と対処法:報酬未払い・違約金・引き止め・個人情報

多くの場合、チャットレディの退会は特に大きな問題なく完了します。しかし一部では悪質な事務所に当たってしまい、辞める際にトラブルに巻き込まれるケースも報告されています。
ここでは、チャットレディを辞める時によく聞くトラブル事例と、その具体的な対処法を解説します。不安を感じている方は事前に頭に入れておき、冷静に対処できるようにしましょう。
トラブル1:報酬を支払ってもらえない(未払い問題)
「辞めるなら今までの給料(報酬)は払わない」と言われたり、退職後になって未払いの報酬を事務所が渋るケースがあります。基本的に、契約書にそのような取り決めがない限り報酬の未払いは違法行為です。
まずは契約書類を確認し、報酬支払いに関する条項をチェックしましょう。ほとんどの場合、「途中で辞めたら支払わない」などという一方的な規定は存在しないはずです。
万が一、事務所が報酬の支払いに応じない場合は、速やかに支払いを請求します。口頭での要求で埒が明かない場合は、内容証明郵便を使って「未払い報酬○○円の支払いを請求します」という書面を送付するのが効果的です。
内容証明郵便は「いつ・誰が・どんな内容の文書を誰に送ったか」を日本郵便が証明してくれる公的な手段で、後々の法的手続きの際にも証拠になります。
多くの事務所は内容証明が届けば慌てて支払いに応じてくるものですが、中にはそれでも無視したり拒否したりする悪質なケースもあります。
その場合は、後述の相談先に助けを求めましょう。ちなみに給与(賃金)の時効は本来2年(※)ですので、泣き寝入りせず早めに行動することが大切です。(※2020年の法改正で一部賃金債権の時効は3年に延長されています。)
トラブル2:高額な違約金や損害賠償を請求される
退職を申し出た途端に、「契約違反だから○○万円払え」「無断で辞めるなら損害賠償だ」といった罰金・違約金を請求されるケースもあります。
しかし落ち着いてください。仮にあなたが雇用契約下の労働者であれば、労働基準法第16条が違約金や損害賠償予定を禁じているため、そもそもそのような請求自体が無効です。業務委託契約の場合でも、前述の通り公序良俗に反するような巨額の違約金条項は無効となります。
まずは事務所からの請求や脅しの証拠を残すことが重要です。メールやLINEで請求が来たならその画面を保存し、直接電話で言われたなら会話を録音するか、日時と内容をメモしておきましょう。
「○月○日○時に、誰から、どんな要求をされた」という記録は後々大きな武器になります。証拠があれば、万一裁判になってもこちらに有利です。
実際問題として、悪質事務所が裁判を起こすケースは稀です。彼らにその労力やコストをかけるメリットがあまりないからです。とはいえ、「裁判に訴えるぞ」と脅されると精神的に不安になりますよね。
そのような場合は一人で悩まず、しかるべき相談機関や弁護士に相談しましょう。後述の相談先リストにあるような公的機関は無料でアドバイスをしてくれます。違約金請求は法的に見ても問題がある場合が多いので、適切に対処すれば支払いを回避できる可能性が高いです。
トラブル3:辞めさせてもらえない(引き止められる)
これもよく聞く話ですが、「辞めたいと伝えたのに辞めさせてもらえない」というパターンです。事務所側が人手不足だったり業績が落ちるのを嫌って、強引に引き止めを図ることがあります。
具体的には「辞めるなんて無責任だ」「あと○ヶ月は在籍してもらわないと困る」と情に訴えたり、「シフトに入らないと違約金」と脅したり、といったケースです。
このような場合、基本的には相手にしないことが一番です。業務委託であれば前述の通り働く義務はないので、無理に出勤する必要はありません。
電話やLINEで執拗に連絡が来るなら、無視するか着信拒否してしまうのも有効です。下手に相手をすると「この子は言えば動く」と付け込まれ、ますますしつこくなる可能性があります。
どうしても直接連絡を取るのが怖い場合、退職代行サービスを利用する手もあります。退職代行とは、専門業者があなたに代わって退職の意思を伝え、残務手続きの連絡をしてくれるサービスです。
最近はアルバイトやパートでも利用する人が増えており、業務委託のチャットレディでも利用可能です。費用は数万円程度かかりますが、「もう事務所と一切直接やりとりしたくない」という場合の最終手段として検討しても良いでしょう。
トラブル4:個人情報やアカウントを削除してくれない
退会後に本来消去されるはずのプロフィール情報や画像・動画が残っている、あるいは事務所が個人情報を悪用するのではといった不安もあります。一般的な事務所なら退会手続きが完了すれば、あなたの登録データ(氏名・住所などの個人情報や写真データ等)は速やかに削除されます。
しかし悪質な業者だと、退会者のデータ管理が杜撰だったり、意図的にアカウントを残したままにする例も報告されています。
万一、退会後に自分の情報が残っているのを発見したら、すぐに削除を要求しましょう。個人情報保護法の観点でも、利用目的がなくなった個人データを保持し続けるのは問題があります。
「個人情報を削除しないなら行政機関に通報する」と伝えるのも効果的です。ちなみに、個人情報の不正な漏洩や脅迫行為は犯罪にあたり、状況によっては懲役刑や罰金刑が科される重い違法行為です。
退会前に先述したように自分で可能な限りデータを削除しておくのはこのためにも重要です。それでも残ってしまったものは法的措置も辞さない姿勢で臨めば、大抵は相手も観念して応じるでしょう。もし自分一人では対処が難しい場合は、次に挙げる相談先にサポートを求めてください。
退職を円滑に進めるための交渉術と伝え方のコツ

上記のトラブルを未然に防ぐためには、辞める際の伝え方や理由の伝達方法にも工夫が必要です。特に事務所スタッフに退職を伝える場合、本音をそのまま言うのが得策とは限りません。円満に辞めるための交渉術と、角が立たない退職理由の例を紹介します。
不満は直接言わず、当たり障りのない理由を
辞める理由を尋ねられたとき、正直に「給料が安いから」「スタッフと合わないから」「他の事務所に移りたいから」などと伝えるのはおすすめできません。そうした事務所への不満を率直に言うとトラブルの元になりやすいからです。
代わりに、個人的な事情を理由にすると角が立ちません。例えば先述の結婚・引っ越し・就職といった理由は、事務所側も深追いしづらく無難です。「家庭の事情で夜働けなくなった」「体調を崩して療養に専念したい」などもよいでしょう。
本当の理由が収入面だったとしても、「一身上の都合」で通せば問題ありません。事務所としてはあくまで「仕方ない事情で辞めるんだな」と受け止めてもらうことが肝心です。
退職の意思は早めかつハッキリ伝える
決心が固まったら、退職の意思はできるだけ早めに伝えましょう。ギリギリに伝えると相手も混乱し、トラブルに発展しがちです。具体的に「○月○日で退職したい」と早めに伝えれば、事務所側も準備がしやすくなります。シフト制なら尚更、突然辞められると穴埋めが難しく迷惑がかかるため、余裕を持って伝えるのが礼儀です。
書面やメールを活用する
口頭だけで退職を伝えると、後で「聞いていない」などと言われる恐れもあります。可能なら退職届やメールなど書面で残る形で伝えましょう。先ほど例示したような文面をメールで送信し、その送信履歴を保存しておけば証拠としても有効です。
LINEで伝える場合も、メッセージのスクリーンショットを取っておくと安心です。万一揉めたときに「何月何日に退職の意思を伝えた」という記録が残っていれば、第三者(例えば相談機関や弁護士)にも状況を説明しやすくなります。
アカウント削除と個人情報の扱い:安全に退会するために

チャットレディを辞める際には、自身のアカウントや個人情報を適切に削除・処理してもらうことが重要です。前述したトラブル4のように、退会後もデータが残ってしまうケースを避けるため、以下の点に注意しましょう。
プロフィール・画像の事前削除
在籍中に使っていたプロフィール文や写真、自己紹介動画などは、退会前に自分で削除可能なら削除しておきます。特に顔写真や過激な内容の画像は、残っているリスクを少しでも下げるに越したことはありません。
退会処理後の確認
退会手続きが完了したら、実際にサイト上から自分のアカウント情報が消えているか確認します。検索機能で自分のニックネームやIDがヒットしないか、プロフィールページにアクセスして「存在しないユーザー」になっているかなどをチェックしましょう。
事務所経由の場合は自分で確認が難しいかもしれませんが、可能なら協力してもらって確認するか、直接サイト運営に問い合わせてもOKです。
身分証や契約書の返却/破棄
登録時に提出した身分証コピーや契約書類の扱いも確認しましょう。事務所に原本を預けている場合は返却してもらうか、向こうで責任を持って廃棄してもらうよう依頼します。個人情報の書かれた書類が残っていると、万一外部に漏れた際に悪用されかねません。
こうした措置を取ることで、退会後の個人情報リスクをかなり減らせます。それでももし自分の情報や映像がネット上に残っているのを発見した場合は、速やかにサイト運営や事務所に連絡して削除を求めましょう。
その際は「法律に則った対応」を匂わせると効果的です(個人情報保護法違反やプライバシー侵害などのワードを出すと真剣に取り合ってもらいやすいでしょう)。
困ったときに頼れる相談先
退職時にトラブルが発生し、自分だけでは解決が難しい場合は、迷わず専門の相談先に頼りましょう。以下に、チャットレディ退職時の典型的な相談先を挙げます。状況に応じて適切な機関に相談してください。
労働基準監督署(労基署)
雇用契約で働いていた場合、違法な罰金条項や未払い賃金について会社に是正指導を求められます。
国民生活センター
消費生活全般の相談窓口で、フリーランスの報酬トラブルなども取り扱っています。最寄りの消費生活センターに連絡すれば、無料でアドバイスを受けられます。報酬の未払い交渉の仕方や契約トラブルへの対応策を教えてもらえるでしょう。
フリーランス・トラブル110番
厚生労働省が委託して運営している、フリーランスのための無料相談窓口です。報酬の未払いや一方的な契約解除など、チャットレディのような個人事業主のトラブルについて専門家に相談できます。
法テラス
国が設立した法的トラブルサポート機関で、電話やWEBで無料相談が可能です。必要に応じて弁護士を紹介してもらえたり、資力要件を満たせば費用の立替制度を利用できる場合もあります。違約金や個人情報の問題など法的対応が必要そうな時に頼れます。
弁護士
有料ですが、内容証明の送付や事務所との交渉、訴訟対応など法的手段で問題解決を図れます。特に未払い金額が大きい場合や深刻な嫌がらせには早期に依頼することを検討してください。
退職代行サービス
精神的に追い詰められていて直接やりとりせずに辞めたい場合は退職代行の利用も一つの手です。業者があなたに代わって事務所に連絡し、退職手続きを進めてくれます。事務所と顔を合わせずに済む安心感は大きいですが、費用がかかる点には注意しましょう。
これらの相談先は、決して「大袈裟なこと」ではありません。泣き寝入りしないための正当な手段です。特に金銭トラブルや権利侵害が発生した場合、一人で抱え込むと時間も精神力も消耗してしまいます。早めに外部の力を借りることで、驚くほどスムーズに解決するケースも多いのです。
まとめ:納得のいく形で次のステップへ

チャットレディの仕事を辞めたいと思ったら、まずは焦らず冷静に、自分の契約形態や状況を整理しましょう。業務委託であれば比較的自由に辞められるとはいえ、未払い報酬の精算や個人情報の削除など、やっておくべき手続きがあります。雇用契約ならなおさら、退職願の提出など正式な手順が必要です。
幸い、チャットレディは他の仕事に比べていつでも好きな時に辞められる側面があります。だからこそ、「辞める」と決めたら次の一手(転職先探しや新しい生活の準備)に向けて早めに動き出しましょう。
大切なのは、トラブルをこじらせないよう証拠を残し、しかるべき機関に相談することです。未払い報酬の受け取りを済ませてから退会する、証拠を集めて早めに適切な機関に相談する、といった対応を心がけてください。
辞める際のゴタゴタを防ぐ一番の方法は、最初から信頼できる優良事務所を選んでおくことかもしれません。
しかし、実際に働いてみないと分からないことも多いでしょう。もし「こんなはずじゃなかった…」と感じて辞める決断をしたなら、この記事のポイントを参考に、自分の権利と安全を守りながら円満退職を目指してください。必要な知識と準備があれば、きっとスムーズに次のステップへ進めるはずです。
また、ちょこ札幌の事務所スタッフの中には、チャットレディ経験者も多数在籍していますので、何か分からない事や不安な事があれば、何でも気軽に相談して下さいね♪誠実にお答えさせて頂きます。